請求書の電子化メリットがよくわからない...取引先への案内はどうすれば良いんだろう...
請求書の電子化は、コスト削減や業務効率化を行うことができるため、導入を検討している企業や個人事業主も多いのではないでしょうか?
本記事では、請求書の電子化によるメリットや注意点、導入までの流れなどを徹底解説していきます!
目次
請求書電子化とは
請求書電子化は、請求書を電子データで発行し取引を行います。
従来紙を使った請求書では、不要なコストや手間が多くかかっていました。
- 請求書作成、封入の手間
- 印刷・郵送費コストが負担
- 管理スペースが必要
請求書を電子データにすることで、請求書の作成から管理まで課題の多くを解消することができます。
電子帳簿保存法で電子データ管理が義務に
すべての企業で対応が必須
(電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存)
第八条 法第十条に規定する保存義務者は、電子取引を行った場合には、次項又は第三項に定めるところにより同条ただし書の書面又は電子計算機出力マイクロフィルムを保存する場合を除き、当該電子取引の取引情報(法第二条第六号に規定する取引情報をいう。)に係る電磁的記録を、当該取引情報の受領が書面により行われたとした場合又は当該取引情報の送付が書面により行われその写しが作成されたとした場合に、国税に関する法律の規定により、当該書面を保存すべきこととなる場所に、当該書面を保存すべきこととなる期間、次に掲げる措置のいずれかを行い、第三条第一項第四号並びに同条第五項第七号において準用する同条第一項第三号(同号イに係る部分に限る。)及び第五号に掲げる要件に従って保存しなければならない。引用e-Gov法令検索|電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律
企業形態や規模にかかわらず、該当する場合は対応が必須です。
罰則を含む義務化した内容もありますので、電子取引はデータ保存する必要があることを押さえておきましょう。
電子取引は紙で保存できなくなる
電子取引は電子帳簿保存法改正により、2022年1月以降電子データでの保存が義務付けられます。
従来のように、電子取引の内容を紙で保存することができなくなるので注意が必要です。
法改正で定められた電子取引は、メールで受け取った請求書、ECサイトなどでの取引が該当します。
電子的に授受する書類は電子保存できるようにしていきましょう。
請求書電子のメリット
ペーパーレスでコスト削減
請求書の電子化は、社内のコストを削減することができます。
紙を使った請求書は、紙の費用やインク代などコストが多くかかります。
作成した請求書を郵送する際も、発送にかかる費用や人件費などでコストが発生するでしょう。
請求書を電子化することで紙を使ったコストの削減が可能となります。
請求書発行作業の手間を削減
請求書を電子化することで、作成や送付などの手間を大きく削減できます。
紙での請求書は、封入作業や印刷など手間が多くかかっていました。
電子請求書はネット上で操作ができるため、作成する時間や送付までの工数が削減できます。
ネット環境があればいつでもどこでも作業ができるため、押印のために会社まで行くといったことも必要ありません。
請求書を電子化することで、日々の業務を効率的に進めることが可能です。
請求書管理がしやすい
電子化した請求書は管理が簡単です。ネット上にデータで管理されるため、紙の請求書と違って場所を取らずに管理できます。
また、過去に送付した請求書を探すときは時間短縮が可能です。
請求書を日付や取引先名など条件で検索できるので、目的の請求書がすぐに見つかります。
請求書を電子化し、管理を楽にしていきましょう。
請求書の再発行や修正が一瞬でできる
電子化した請求書であれば再発行や修正が容易に行えます。
取引先とのやり取りでは、急な変更や再送が必要になる場面もあるしょう。
データ化した請求書はネット上で操作でき、複製や変更が可能なので修正対応もすぐに完了し送付できます。
請求書を電子化することで、スピーディな対応を可能にして顧客満足度を向上させましょう。
会計ソフトと連携でき請求管理が一元化
システムに対応した会計サービスを使っていれば、請求書作成から管理、転記まで一括管理できます。
紙の請求書は、作成後に別途会計作業が必要で手間がかかっていました。
会計ソフトと連携すれば、作成と同時に経理上の記帳作業も自動で完了するため、余計な時間がかかりません。
請求書を電子化することで、経理業務の効率改善も可能です。
請求書電子化のデメリット
取引先の管理環境に依存する
電子請求書の送付、受領にはインターネット環境が必要です。
取引相手によってはネットが整備されてなかったり、紙での管理に限定されている可能性もあります。
請求書を電子化する際は、あらかじめ取引先がどんな管理方法をしているのか把握しておくと、より導入時のイメージがしやすくなります。
紙での請求書希望に対応する必要がある
電子請求書は非常に便利ですが、紙での請求書希望が一定数残るのも事実です。
取引相手によっては電子化がまだ進んでおらず、紙での対応しかできないケースもあるでしょう。
あらかじめ紙での請求書発行のフローを明確にしておくことで、紙と電子データ両方に対応できるようにしていきましょう。
ネット環境が必要
請求書電子化はネット上で作成、発行から送付管理まで行います。
ネットを使ったサービスのため、ネット環境が必要です。
アプリを使った、スマホで完結するサービスもありますが機能が制限されていたり、データ通信料がかさむといったこともあります。
念のためネット環境を整備しておくとより安心でしょう。
情報漏洩のリスクが高まる
電子請求書は、オンラインでのやり取りのためセキュリティ対策を怠ると、サイバー攻撃などのリスクが高まります。
また、簡単に複製や送付ができるため誤操作によって、個人情報を複数人に公開してしまうといったこともあるかもしれません。
紙での管理のように、紛失や盗難などのリスクは少ないですが、データ管理ならではのリスクがあることも把握しておきましょう。
請求書電子化の注意点
事前に各取引先に承諾を得る
請求書を電子化する際は、事前に取引先への承諾を得ましょう。
事前に承諾を得ないと、取引相手は急に請求フローが変わってしまったことに混乱してしまいます。
普段から親交のある企業でも信用を損なってしまうことにつながりかねません。
請求書を電子化する前に、電子化することを周知し了承を得るようにしましょう。
セキュリティ対策を強化する
請求書を電子化するときは、セキュリティ強化を実施しましょう。
請求書を電子化するサービスの多くは、セキュリティ対策がされていることが多いですが、人的なミスを防ぐことは難しいです。
請求書を電子化する手順や送付の際の方法を決め、遵守することでリスクを未然に防いでいきましょう。
段階的に電子化する
請求書の電子化に不安があるときは、段階的に移行するようにしましょう。
導入後は従来の対応フローから変わるため、慣れない作業でトラブルが発生してしまうことがあるかもしれません。
また、紙での請求書のみ対応している取引先なども、段階的な移行をしていくことで不満が起きづらいです。
安定的な運用を目指していくためにも、段階的な導入をするのも一つの方法です。
取引相手への案内方法
取引先にもメリットがあると理解してもらう
請求書の電子化を案内する際は、取引相手にもメリットがあることを理解してもらいましょう。
電子データで送ることで、郵送などのタイムラグが発生することなく取引ができます。
また過去の取引をすぐに把握することができるので、管理の面でも非常に助かるケースが多いです。
自社だけでなく取引相手へのメリットも伝えることで、電子化への理解も進むでしょう。
サポート体制とマニュアルの作成
請求書の電子化するときは、サポートができる体制と、マニュアルを作成しておくと良いでしょう。
取引相手によっては、請求書の電子化が負担になってしまうこともあります。
質問に対応できるサポート窓口や、具体的な請求フローのマニュアルを用意することで、取引相手から苦手意識を持たれないようにしていきましょう。
繰り返し案内する
請求書を電子化した後は、取引先に繰り返しアナウンスするようにしましょう。
初回に一度請求書電子化の案内をしただけだと、忘れられていたり理解を得られないケースもあります。
緊急性が高くないと判断され、対応を後回しにされてしまうといったことも起きるかもしれません。
請求書電子化の案内は、定期的に送付することで取引相手の理解を得ていきましょう。
請求書を電子化する方法
請求書発行できるシステムを使う
請求書電子化を実施するときは、簡単にできる発行システムを利用しましょう。
テンプレートが豊富で、入力しやすいサービスであれば請求書発行がすぐに行えます。
スマホでも操作が可能であれば、場所を選ばずに簡単操作で請求書作成ができるのでおすすめです。
電子化した請求書の管理方法を決める
請求書を電子化した後は管理できる方法を決めましょう。
電子データ化した請求書は、取引先ごとに管理すると効率的です。
誤送付も防げるため、フォルダ分けなどで分類できるサービスが便利に使えます。
登録した企業ごとに自動で振り分けができれば管理の手間も少なくなるでしょう。
請求書をPDF化する。
電子化した請求書は、PDFで送付、管理するのが一般的です。
エクセルや、wordなどのサービスだと改ざんが容易な上確認作業がしづらいです。
作成した請求書は、一度PDF化してから取引相手に送付するようにしましょう。
請求書電子化サービスの選び方
機能面で選ぶ
請求書電子化サービスを選ぶ際は、必要とする機能面から選ぶようにしましょう。
さらに便利に活用するために下記のような機能があるかも需要なポイントです。
- 会計仕分けまで対応している
- 紙で送付できる、郵送代行をしている
- スマホで作業できる
なお、機能面で比較する際はサービスに拡張性があるかもチェックしましょう。
現状必要としている機能だけでなく、今後必要になるかもしれない機能もあれば、プランを変えるだけで移行でき便利です。
会社にとって便利なツールになるように、機能面をしっかり確認しましょう。
データ連携
請求書電子化をする際は、データの連携先が豊富なサービスを選びましょう。
データの連携先が少ないと、顧客情報を一から打ち込まなければいけなかったりと作業が煩雑になりがちです。
外部システムとデータを連携させ、作業を効率化することができるかどうかも確認してみましょう。
費用から選ぶ
請求書を電子化するサービスは、基本的に月額費用がかかりますので費用面も選ぶポイントにしましょう。
費用が掛からない無料のサービスもありますが、機能が制限されていたり、サポート体制が整っていないことが多いです。
必要としている機能を網羅したサービスから、比較的低コストなサービスを選ぶといいでしょう。
請求書電子化ならfreeeがおすすめ
会計ソフトfreeeでは、テンプレ化した請求書から簡単に電子請求書を作成できます。
紙での請求書にしか対応していない取引先にも、1クリックで請求書の郵送代行ができます。
費用感も業界最安クラスのため、電子化したいけど紙での取引にも対応したいといった場合でも格安で利用できます。
また作成した請求書の情報は、売掛金として自動的に仕分けがされるので経理作業も完了します。
請求書作成を簡単にしたい、請求書を電子化すると同時に、経理作業も効率化したいといった方であれば会計ソフトfreeeがおすすめです。
まとめ
請求書の電子化はコスト削減と業務効率化ができる便利なサービスでした。
しかし、導入に際してはこれまでの業務フローと異なる部分もあるため、取引相手の理解が必要なケースもあります。
会計ソフトfreeeでは紙での郵送代行を可能にしているため、紙と並行した段階的な請求書の電子化ができます。
また請求書作成時に記帳も自動で終わるため、無駄な作業を減らし業務効率化を実現できます。
なお、会計ソフトfreeeは一ヵ月無料トライアルを実施しています。
請求書の電子化について検討している方は、まずは手軽なトライアルから始めてみてはいかがでしょうか。
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