記帳や経理に関する代行サービスとしては、有名なところでいえば「記帳代行」と「経理代行」の主に2種類のサービスが挙げられるでしょう。
名前の似ている2つのサービスですが、実は対応できる業務の内容は、それぞれで異なっていることはご存知でしょうか。
今回は「経理代行」と「記帳代行」の違いにスポットをあてながら、それぞれの担当業務の内容や、注意点などについて解説していきます。
記帳代行サービスの導入を新しく検討している企業や、経理関係の代行サービスを検討中の場合などには、ぜひ目を通してみてください。
目次
記帳代行とは?
記帳代行とは、帳簿作成業務の代行サービスを指すものです。これまで社内で行っていた記帳業務をアウトソーシングすることができるようになります。
経理や事務の専任者がいない場合には、社長や役員などが兼任する場合もありますが、そのようなシーンで活躍するのが記帳代行サービスです。
記帳代行を扱っている会社はさまざまですが、料金や内容は各社で異なるため、比較検討したうえで自社にマッチした代行業者を探しましょう。
記帳代行と経理代行の違いとは?
業務内容の違い
記帳代行と経理代行では請け負う業務内容に違いがあります。記帳代行は記帳業務のみを代行するのに対し、経理代行では経理業務全般を代行できます。
つまり、経理代行サービスの範疇に記帳代行の業務が含まれているということです。
費用相場の違い
記帳代行と経理代行では1ヶ月に必要な費用も違います。記帳代行は経理代行に比べると対応できる業務の範囲が狭いので、比較的安価な料金でサービスを利用することが可能です。
一方、経理代行は代行できる業務が経理全般と多い為、その分費用も高額になります。
記帳代行の費用相場
記帳代行の費用相場は、100仕訳までであれば1万円前後、300仕訳までであれば3万円前後と、1仕訳あたり10円ほどになります。
このように、月間の仕訳数に応じて料金が決まっている場合がほとんどですが、代行会社によって異なる場合があるので確認が必要です。
経理代行の費用相場
経理代行の費用相場は、月額4~5万円前後です。しかし、経理代行の場合は、記帳代行に比べてサービスごとの業務内容の振り幅が大きいので、一概にこの金額が相場とは言い切れません。
また、月額15万円前後で確定申告やコンサルティングなどを依頼できる代行会社もあるので、利用したいサービスと、費用を照らし合わせる必要があるといえるでしょう。
記帳代行に任せられる業務内容とは?
会計ソフトへの入力
記帳代行サービスが行ってくれる主な業務のは会計ソフトへの入力作業です。
取引の内容が分かる領収書や請求書、通帳のコピーといった資料を代行業者に提出することで、会計ソフトへの入力を任せることができます。
自社で行う仕訳作業や入力作業を大幅に短縮させることができるため、業務効率の改善や人件費の削減などを見込むことができるでしょう。
帳簿の作成
記帳代行サービスでは帳簿の作成も行ってもらえます。
毎月作成しなければならない現金出納帳や預金出納帳なども、まとめて任せることができるため、コスト削減や業務効率の改善に役立ちます。
- 現金出納帳
- 預金出納帳
- 売掛残高異一覧表
- 買掛残高一覧表
- 試算表
- 総勘定元帳 など
ただし、作成可能な帳簿については、それぞれの代行会社にもよって異なるため、作成可能な帳簿は、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
記帳代行を利用するメリット
生産性の向上を見込める
記帳代行サービスを利用することで本来集中するべき業務に集中でき、生産性の向上につながります。記帳業務は、一見すると簡単そうな作業に思えてしまいますが、実際には知識と労力が必要です。
記帳代行サービスを利用することで、記帳に割いていた時間を他の業務に回すことができるため、生産性の向上を見込むことができるでしょう。
コストの削減を見込める
記帳代行を利用することで、経理の担当を雇う必要がなくなるため、人件費のコスト削減につながります。
人材の募集から、採用にかかる費用や教育費なども削減することができるため、月々に発生する人件費を大幅に削減することが可能です。
コンサルティングを行ってくれる場合も
記帳代行では財務コンサルティングを行ってもらえます。ただし、代行業者のサービス内容によるため、すべてのサービスで行っているわけではないので注意しましょう。
現在の会社の財務状況から、必要に応じて下記のようなサービスを展開してくれることもあるため、経営状態の改善にもつながります。
- 事業計画
- 節税の提案
- 財務戦略の作成
- 経営体質の改善
- 財務体質の改善 など
別途サービス料金が発生しますが、こうしたサービスを専門家から受けられることなどは、企業にとっては大きなメリットといえるでしょう。
記帳代行を依頼するときの注意点
違法業者
決算報告、あるいは依頼者の税務上の判断を行うことができるのは、納税者本人か税理士のみであると法律によって定められています。
たとえ依頼者本人の署名や捺印があったとしても、資格のない人間が作成した書類で税務申告をしてしまうと、違法となってしまうのです。
税理士資格を持たない業者が税務申告書類を作成してしまうと法律違反となってしまうため、そのような業者には注意しておきましょう。
価格設定
記帳代行サービスは、仕訳数やオプションによって料金が変動することがあるため、価格設定や料金体系については事前に確認しておきましょう。
月額3,980円という場合でも、オプションなどを利用するとプラスで料金が発生するケースもあり、事前に見積もりを依頼するのがベターです。
また、見積もりを依頼する場合には、複数の業者の見積もりと比較検討したうえで、自社のニーズに適したサービスを選ぶことが重要です。
契約内容
記帳代行業者や税理士によっては、契約期間が定められている場合があり、途中解約には違約金が請求されてしまうケースがあります。
また、税理士は法律により守秘義務が定められているのが一般的ですが、一般業者の場合は、法律上の守秘義務は明記されていません。
記帳代行会社に預ける資料の大半は、会社にとっては機密事項にあたるため、事前に秘密保持義務を明記しておくことをおすすめします。
記帳代行と経理代行はどっちがおすすめ?
記帳代行がおすすめな企業・法人
経理代行よりも記帳代行を利用するのがおすすめな企業、法人は、毎日発生する入力業務のみを安価にアウトソースしたい方です。
ただし、委託できるのは記帳業務のみで、そのほかの経理業務は自社で行わなければならないので、経理担当は自社につけておく必要があります。
経理代行がおすすめな企業・法人
記帳代行よりも経理代行の利用をおすすめする企業、法人は、毎月の経理業務全般に負担を感じている方です。
ただし、それに該当するすべての企業様が経理代行で経理業務全般を委託しなければならないわけではありません。
課題感によって適切なサービスは異なるため、まずは自社の業務フローを見直し、ボトルネックを認識することが重要といえるでしょう。
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まとめ
記帳代行と経理代行の違いは、委託できる業務の幅と、それに伴う費用感です。
自社の課題に合わせて、ボトルネックを抽出し、最適なサービスを導入することが重要といえるでしょう。
記帳代行と経理代行どちらを導入したらよいのか分からないという方は、まずKANBEIにご相談ください。
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